日本リポニュートリション協会では、年に3~4回専門家によるセミナーを開催していきます。
第1回目は、理化学研究所の有田誠先生による脂質のセミナーです。
脂質は生体膜成分、エネルギー源、シグナル分子として多彩な役割を担う生体分子です。
生体内には多くの種類の脂質分子が存在し、その多様性が様々な生命現象や機能制御に関わっていることが類推されていますが、その分子実体やメカニズムについては不明な点が多く残されています。
一方で、近年の質量分析技術の進歩は目覚ましく、10万を超える脂質の質(リポクオリティ)の多様性が推定されています。
そのような状況下、リポクオリティの多様性を広範囲かつ明確に識別し、生命現象の理解を目指すことを目的とする新たな学術領域として、平成15年に『脂質クオリティが解き明かす生命現象(リポクオリティ)』が採択されました。(平成27年度〜31年度 文部科学省 新学術領域研究)
有田誠先生はその領域代表として、脂質の持つ生物学的意義や分子機構、メカニズムの解明、病態との関係など、日々研究に努められています。
今回のセミナーでは、近年になって解き明かされた脂肪酸代謝物の重要な機能を、最新の研究結果を交えてお話しいただきます。
貴重な機会となりますので、ぜひご参集ください。
ー リポクオリティが解き明かす生命現象 ー
『機能性脂質・脂肪酸の多彩な生理活性』
日時:2018年4月21日(土) 9:30〜11:30
場所:NMF新宿南口ビル セミナールームA
参加費:6,000円
お申し込み・お問い合わせはこちらから
【内容】
・脂質メディエーターによる炎症制御のメカニズム
・オメガ3脂肪酸と心血管系疾患
・脂肪酸代謝物と免疫細胞
・HDLコレステロールの機能とEPAの機能
・アレルギーと食事性脂質
など
【講師】
有田誠先生
東京大学薬学部卒業。同大学大学院薬学系研究科 博士課程修了。博士(薬学)。
米国ハーバード大学 医学大学院 インストラクター、東京大学 大学院薬学系研究科 准教授、理化学研究所統合生命医科学研究センター メタボローム研究チーム チームリーダー(2016年から非常勤)を経て、2016年から慶應義塾大学 薬学部・薬学研究科 代謝生理化学講座 教授。横浜市立大学 大学院生命医科学研究科 分子エピゲノム科学研究室 客員教授を併任。
◎文部科学省 新学術領域研究『リポクオリティ』 https://sites.google.com/site/lipoqualityjpn/the-team ◎理化学研究所 統合生命医科学研究センター メタボローム研究チーム